離婚原因を作った側から離婚できるの?

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探偵-栃木-0052

A夫婦同士の話し合いであれば問題ありませんが、裁判となると事情が違ってきます。簡単ではありませんが、認められたケースもあります。

かつて裁判所は、離婚原因を作った側(有責配偶者)からの離婚請求は不道徳であるとして、「断固認めない」という態度をとってきました。

夫婦どちらかの有責行為だけを離婚原因とする「有責主義」をとっていたからです。

しかし、状況は変化します。

最高裁は昭和62年の判決で、有責配偶者だとしても特段の事情がある場合は離婚請求が認められる可能性もある、と示したのです。

夫婦関係の修復が見込めない、破たんしているという場合は、責任の有無を問わずに離婚を認める「破たん主義」をとるようになってきました。

夫婦関係の継続を強要したところで意味がないからです。

とはいえ、有責配偶者からの離婚請求が容易になったというわけではありません。

まず、以下の要件を満たしている必要があります。

 

①夫婦の別居期間が年齢や同居期間と比べて相当長期間である(家庭内別居は含めない)

②夫婦間に未成熟子(親が扶養する義務のある子)が存在しない

③社会正義に反しない(離婚によって相手が精神的・社会的・経済的に過酷な状況に陥る可能性がない)

 

この3つの要件をクリアしたうえで、裁判で夫婦関係が破たんしていることを証明できれば、離婚が認められる可能性が出てくるでしょう。

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