パートナーの浮気を理由に、離婚や慰謝料請求をする場合に問われるのが、”不貞行為の有無”です。
法律上、この不貞行為は「配偶者が異性の愛人と性的関係を持つこと」と定義されています。不貞行為が行われている証拠を2回押さえれば確実に可決されます。
しかしながら、離婚請求前の浮気調査では、性行為以外の不貞行為の証拠を見つけることも可能です。今回は、どのような行為が不貞行為にあたるのかについて、ご紹介します。
┃肉体関係を伴わない接吻(キス)
ドラマなどでは、浮気調査員からパートナーと浮気相手のキスシーンの写真を受け取る、なんて場面もあります。当事務所へも、お客様がよくお持ちになるのがキスをしているプリクラ、 いわゆる ”チュープリ” です。
しかしながら、キスの現場の写真だけでは肉体関係の有無はわかりません。そのため、法律上は不貞行為とは認められないのです。
┃お茶やご飯を一緒にするデート
これも、キスのケースと同様、肉体関係の有無を示すことが出来ないため、法的に不貞行為とは認められません。
しかしながら、肉体関係を証明した証拠が1本お持ちであり、なおかつキスや食事が何度も繰り返されていたことを示すことができれば、有力な証拠になります。
これらの事例から、親密な関係を継続しているということを、総合的に判断することができるからです。
┃浮気相手とのメール
メールに関しても、世間話などのプラトニックな内容のみであれば、頻繁に行われていても不貞行為とは認められません。
ただ、肉体関係に至っていることを揶揄するような内容であれば、後に力を発揮する場面も多くありますので、必ず写真を撮って記録に残しておきましょう。
┃ビジネスホテルへの立ち入り
ビジネスホテルに立ち入ったのを目撃したとしても、そのホテルの用途故に「打ち合わせに使った」などと言い逃れされてしまうことが多く、不貞行為の証拠能力としては弱い傾向にあります。
2~3時間の滞在では証拠にすることが難しく、宿泊している証拠を得ないことには、不貞行為として立証することは難しいです。
┃不貞行為を確実に立証するには
上述のように、不貞行為を立証することは極めて難しく、決定的に立証するにはパートナーが浮気相手と一緒にラブホテルへ出入りしている写真を入手する以外にありません。しかしこれは、一般の方が自分の力で入手するのは極めて難しいこととなります。映像や音声を録画・録音するのにも、専用カメラなどの機材に費用がかかってしまい負担となります。一般の方で現実的に可能な証拠撮りは、GPSをレンタルしてパートナーの車に付ける、もしくはICレコーダーを車内に忍ばせる、といった「浮気・不貞を本当にしているのかの確認する行為」まででしょう。
┃まとめ
キスやデートの写真は、それだけで不貞の証拠として立証するのは難しいですが、ラブホテルへ出入りしている様子が分かる写真、アパートやマンションに頻繁に出入りしている写真、などと一緒に抱き合わせて利用すれば、証拠はより強力なものとなります。パートナーの浮気によって離婚や慰謝料請求を望まれる方のほとんどは、パートナーの浮気によって深く傷つき、怒っています。しかし、不貞行為の証明は上述のように難しいことが多く、当事者のみで解決することは難しいでしょう。
<過去記事⇒⇒浮気の証拠はいくつ必要なの?アパートへの出入りとラブホテルへの出入りは証拠としてどう違う?>
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